統計検定をいざ受けるとなると、合格率や難易度、勉強法や勉強時間が気になりませんか。社会人は忙しいですから、できるだけ効率良く勉強して合格したいですよね。
私は最近統計検定2級を受けて1発合格したので、その体験談を今回は書きたいと思います。
「統計検定を取って履歴書に書きたい」「会社で統計の勉強を勧められた」
という方ははぜひチェックしてください。
1. 統計検定とは?
統計検定は、データや表・グラフの取り扱い技能から高度な統計専門力までを測る統一テストです。近年開発が加速しているAIやビッグデータの取り扱いには統計学が欠かせないため、年々統計検定への注目度は上がり続けています。現代ではExcelやPowerPointなどの技能がどこでも必要とされるように、20年後にはPythonやRの技能が普遍的に要求されるようになるかもしれません。そうなったときにプログラミングコード以前に統計学が理解できていなければ時代に取り残されてしまうかもしれません。
早いうちから統計学に慣れておくためにも統計検定を受けておくことは大切です。
試験の種別は1級~4級といった一般的な名前のものだけでなく、「統計調査士」や「統計検定データサイエンス」など多岐にわたります。どれを受けたらよいか分からなくなってしまいそうですが、統計の専門家を目指す方以外は自分のレベルに応じた「級」を受けておけば大丈夫です。
大学は卒業しているが統計の授業は取っていなかったという方には3級、大学で統計の授業を取った記憶がうっすらあるな~という方には2級挑戦がおすすめです。
2. 統計検定2級の難易度・合格率
統計検定2級は「大学基礎課程(1,2年次)で習得すべき内容」を問う試験です。大学の内容なんて覚えてないよ、難しそう、どのくらいで合格するの…?と不安になりますよね。そこで、統計検定公式サイトで公開されている直近3年間の2級合格率をまとめました。
大体どの回も40%強程度のようです。申し込んだけど受けなかった人も考慮するとかなり合格率は低めですね。
申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | ||
2017 | 6月 | 1,969 | 1,440 | 669 | 46.46% |
11月 | 2,191 | 1,644 | 680 | 41.40% | |
2018 | 6月 | 2,087 | 1,532 | 669 | 43.70% |
11月 | 2,571 | 1,896 | 792 | 41.80% | |
2019 | 6月 | 2,710 | 1,938 | 883 | 45.60% |
11月 | 3,264 | 2,369 | 988 | 41.70% |
この情報から、受験者数が増加していることもわかり、統計検定の人気上昇ぶりが読み取れます。
ちなみにここでまとめた合格率は、年に2回開催されていた集合型試験形式のデータです。
これとは別に、テストセンター等で随時受けられるCBT形式もあります。CBT形式のテストはほぼ毎日開催されていて気軽に受けられるので、会場が近くにある方にはCBT形式のほうが便利です。(気軽な分合格率は低いかもしれませんが…)
3. 統計検定級の合格勉強法
今回私は統計検定2級を受けて合格したので、その勉強法を記録しておきたいと思います。まず勉強開始時の私の状況は
- 大学で統計の授業はとった
- でも2級の教科書見てもわけがわからない。大学の記憶がない…?
- 普段の仕事ではエクセルが勝手に出してくれる誤差のバーに頼りきり。意味はわかってない
まず始めたのが、わかりやすい解説サイトでの勉強!
「ハンバーガー統計学」というサイトが初学者にも非常にわかりやすいです。
まずはこれを2回通り読みました。スマホで見れるので通勤時間も有効活用しました。
これで20時間くらい。のんびりやっていたので1か月かかりました。
サイトで基礎をざっくりと掴んでから、参考書に入りました。参考書は大学の教科書とかでもいいと思いますが、公式参考書のほうが出題範囲の抜け漏れがなく安心して取り組めます。
私は公式参考書と過去問を合わせて買いました。
参考書と過去問は合わせてざっと100時間くらいかかりました。週に平均6時間勉強して4か月かかる計算です。
というわけで、私の例では、2級取得には合計120時間、5か月の勉強が必要でした。計画的に学習を勧めないといけない、なかなか手ごわい資格試験でした。
ちなみにCBT形式で受験すると過去問より問題数が多くて構成もやや違うので焦ります。公式過去問を解くとき制限時間を15分削って練習していたのですが、そのスピードでもCBT形式は時間ギリギリでした。
難易度はそれほど変わらず問題数が増えていたので、解くスピードを速くする訓練をしてから本番に挑むと良いと思います。
4. 統計検定2級はキャリアアップや転職に有利?
「統計検定ってまだそんなにメジャーじゃないんじゃないの?」「2級ってあんまりすごそうに見えないかも…」
とキャリアに活かせるか不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
実は、私は統計検定2級を取得してすぐに転職サイトの資格欄に書いたのですが、数日後にはデータ処理の優良案件が複数届きました! とっておいて損はない資格です。
まだ上には準一級や一級があるので、2級では足りないのではないかと思うかもしれませんが、そんなことはありません。みなさんが今やっている仕事のスキルの+αとして取得するには2級で十分すぎるくらいです。
私は最近準一級の勉強も始めましたが、このレベルになってくると日常業務で使う分析というよりは、臨床試験やビッグデータ解析を専門とする研究開発者の使う知識だろうなという印象です。
(もちろんそういった職種を目指す方はより高い級をとるにこしたことはありません)
それなりに勉強時間はかかりますが、十分見返りのある資格だと思います。スキルそのものもしっかり身に付きますしね。
5. まとめ
私個人の例なので参考にならない部分もあったかもしれませんが、統計検定2級のレベル感が少しでもわかっていただけたら幸いです。簡単な資格ではないので勉強はそれなりに頑張らなければいけませんが、その分成長します!時代の流れに取り残されないビジネスマンになるために受けてみてはいかがでしょうか。